松本院長のひとりごと(2)

■(その6) 「サプリメントって効くの?」
■(その7) 「賢い医療期間のかかりかた?」
■(その8) 「痛み止めはその場しのぎ?」
■(その9) 「診察室へはお一人で」
■(その10) 「喫煙は百害あって一利無し」


(その6) 「サプリメントって効くの?」


 テレビを観ていますと毎日頻繁にグルコサミン、コンドロイチン、ヒアルロン酸、オルニチンといった健康食品、サプリメントのコマーシャルが流れています。これらはどれだけの効果があるのでしょうか。効果がないとはいいません。有名な俳優さん、女優さんを使って「健康になった気にさせてくれる」効果は多少あると思われますが、費用対効果を考えると割にあわないほうが多いでしょう。(ちなみに医療機関で処方される薬は法律でテレビCMには流れません。)

いったん体に取り込まれたサプリメントは胃や腸で分子レベルにまでばらばらに分解され、体中に分配されます。たとえば軟骨は体中の関節にありますから膝の軟骨だけに効くわけではないのです。特定の臓器(たとえば膝)だけに効くということは無いと思ったほうがよいでしょう。

サプリメントをのむことでおこる化学反応を
A(体内にあるもの)+B(サプリメント)→C(体によい物質)
という化学式で説明してみた場合、サプリメントBが反応をおこす相手となるAが豊富になければCという物質はできないわけですから、単にBばかりをおぎなっても意味がないのです。
サプリメントを一生懸命とるよりも普段の食事で、米、小麦、砂糖などの炭水化物を取り過ぎず、肉、乳製品、卵といったタンパク質と、旬の野菜をふんだんに使った「おかず主体」をこころがけるほうがよっぽど体によいと考えています。


(その7) 「賢い医療期間のかかりかた?」


 「日本人は病院指向が強い」とよくいわれます。「大きな病院にいって詳しく検査をしてもらわないと診てもらったきにならない」とか、「大きな病院のほうが新しくてよく効く薬がもらえる」といった理由からでしょうか。
 最近は大きな病院をいきなり受診すると初診料の他、余計な料金をとられたりすることがあります。また、紹介状(正確には「診療情報提供書」といいます)がないと診てもらえないというケースも出てきています。これは大病院が軽症の患者さんで混雑して重症の患者さんに手厚い治療ができなくなっているため国が病院と診療所の連携強化を促しているのです。

 病気になった場合、まずは診療所を受診していただき病気をふるいにかけ、重症の患者さんには診療所から紹介状をお渡しし病院で治療をうけていただき、病気が軽くなったら診療所にもどってくるという形が上手な医療機関のかかり方だと思います。

 当院でも高島市民病院をはじめ、マキノ病院、今津病院のほか、大津赤十字病院(本院及び志賀病院)、琵琶湖大橋病院、滋賀医科大学(院長の母校です)附属病院などに随時紹介させていただいております。事前予約もとれます。当院の治療だけでうまく病気が改善していないときには遠慮なさらずにお申し出いただければと思います。


(その8) 「痛み止めはその場しのぎ?」


 整形外科の外来ではいわゆる「痛み止め」とよばれる薬をよく処方します。「痛み止め」の注射もします。そういう場面で多くの患者さんから「痛み止めって一時的なものなんですよね?」とたずねられますが、私はそのようには考えていません。
 腰や膝や肩などが痛いとき、「過労」が原因の場合は多少の「安静」は必要ですが、その後はすこしでも動くほうが早く治ります。ところが動こうとしても痛み止めなしでは痛みのために動かす意欲がでないでしょう。そこで痛み止めを使って体本来の動きをさせてやると体に蓄積した痛み物質が減少し治るスピードがはやまるわけです。また、痛みがなおりにくい状態の人の多くは「痛みの悪循環」におちいっていることがあります。「痛いから動かしたくない」→「動かさないからますます痛み物質が体に蓄積する」→「さらに痛みが増強する」という状態です。この痛みの悪循環におちいっている状態から回復するためにはたとえ一時的であっても痛みがない時間を作ったほうがよいのです。

 例え話をしましょう。調子の悪い(動作がおかしい)スマホやパソコンをもとに戻すとき、どうしますか?多くの方はいったん電源をおとして再起動させるでしょう。スマホやパソコンを使わない世代の人はピンとこないかもしれませんね。調子の悪い電気製品(うつりの悪いテレビなど)があったらどうしますか?いったんコンセントをぬいて再度つなぎなおしたというご経験はないでしょうか。「痛み止め」というのはこのような電気製品の動作の不具合をなおす作業に相当する働きがあるのです。もちろん痛み止めの薬にはいろいろと副作用があります。胃腸の具合が悪くなったりすることもあるでしょう。昔にくらべて最近の痛み止めは副作用がおこりにくくなっていますが、心配な方はその旨お伝えくださればその方にあった痛み止めを選ばせていただきますのでご相談ください。また慢性に続く痛みに対して以前とは異なるタイプの痛み止めも登場していますので、試してみたい方は診察の際におっしゃってください。


(その9) 「診察室へはお一人で」


 整形外科ではスポーツ中の怪我を扱うため、下は小学生から上は大学生まで学生さんの治療をする機会が多いのですが、年々、学生さん自身の症状(どのようなことをして、いつから、体のどの部位がどうつらいのか)を説明できず、付き添いのお母さん、おばあさんの顔をちらちらのぞきみながら一言も言葉を発さない子供さん、学生さんが多くなっているように思います。
親御さんに一言、「かわいい子には旅をさせよ。」です。子供さんおひとりで歩けるようでしたら、まず診察室にはご本人おひとりではいってもらってください。名前をよばれたら本人が返事するようご指導ください。親御さんがいないほうがご本人がかえっていろんな相談ができる場合もありますし、こちらも親身になって治療に望めます。

診療の結果をおしりになりたい場合はご本人に病名をかいたメモもお渡しすることもできますし、少々難しい説明しないといけないことがあれば、親御さんにも声をかけさせていただき診察室にて追加説明をさせていただきます。

 高島市では義務教育をうけている学生さんの自己負担金が免除されています。ですから保険証と福祉受給者証の2枚を本人にわたせば窓口でお金は不要です。ひとりで医者にかかるようになるというのも立派なこども教育だと思います。


(その10) 「喫煙は百害あって一利無し」


あなたはたばこを吸われますか?
 昔なら、紫煙が目にしみて、眉間にしわをよせる仕草はかっこよかったかもしれません。また起き抜けの一服、食後の一服などやめられないとおっしゃる方は多いのではないでしょうか。
しかし、医師として断言します。「喫煙は百害あって一利無し」です。
肺・喉頭・食道がんなどのリスクを高めるだけでなく、肺の細胞が破壊されておこるCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の原因となり、将来、酸素ボンベを肌身離さず持ち歩くことになる方もたくさんおられます。整形外科的にいっても痛み・しびれ・キズの回復などに時間が余計にかかることもありますのでおすすめできません。

 「たばこは好きなだけ吸いたいけれども病気はなおしてほしい。」とおっしゃるのは「酒をあおりながら肝臓をよくしてほしい。」というのと同じです。医者の立場からするとちょっと虫が良すぎるという感じです。「先生、わたしは好きなたばこもがまんします。ですから痛みをとってください。」とおっしゃっていただける方は医者のほうも「よっしゃ、そしたらこちらもがんばって治療するわ!」という気持ちになるものです。

 たばこ1日1箱吸う人が禁煙に成功すれば1年に20万円の貯金ができる計算です。「たばこは税率が高いので税金をたくさんはらってやっているのと同じや」と胸をはるかたがたまにおられますが、将来、肺炎やCOPDになって酸素を吸うようになれば、高額な医療費(税金でまかなわれています)を無駄遣いすることになります。
 将来、当院では、たばこを吸われる方の診療・治療はやめようとも思っています。実際、喫煙者の診療を拒否されている病院も出てきています。たばこをやめるのに最近は禁煙外来が開設されている病院をみかけるようになりました。一度、受診してみたいという方は紹介状をお渡ししますのでご相談ください。

ピックアップ診療

トリガーポイント注射
トリガーポイントとは、腰や肩などに強く痛みを感じる点のことを言います。急性の筋肉の障害(ぎっくり腰など)や、筋肉の反復性の運動・ストレス(使いすぎ)により、筋肉内に硬いしこりのような部分(緊張帯)ができます。その部分がトリガーポイント(特に強く痛みを感じる点)と考えられます。 (>> 続きを読む

まつもと整形外科お問い合せ